お客様紹介(月夜の蚕小屋)

2016年10月20日

こんにちは。
代表の佐藤哲郎です。

今日は、サトーステンレスのお客様をご紹介したいと思います。
今回、ご紹介させていただくお客様は

『山村テラス』様

です。

築70年の小さな蚕小屋をなんとオーナーの岩下大悟さん(以下岩下さん)自身がリノベーションされたとても暖かみのある一軒家です。
そして、この一軒家をお客様が希望される期間予約して借りることができます。

例えば
・落ち着いた空間と時間の中でゆっくり小説や歌詞を執筆したい。
・時間を忘れて読書をしたい。
・都会から離れて庭のある風景をずっと眺めていたい。
・薪ストーブのある生活をリアルに体験したい。
など、私が個人的に思いあたる範囲で利用用途の例を挙げてみました。

ちなみに以前の投稿でご紹介した薪ストーブは山村テラス様向けに製作した物です。

この一軒家は『月夜の蚕小屋』と名付けられておりますが、その名が示す通り、夜になるとまるでこの建物自体が月夜の灯りを放ちます。
これ以降の写真をご覧いただければわかると思いますが、岩下さんの人柄とセンスが良く出ています。今後も長い付き合いをさせていただきたいと思います。

まずは岩下さんが手がけた月夜の蚕小屋の佇まいをご覧ください。

上の写真、既に雰囲気が出ています。

飛石を渡って少し近づいてみましょう。

綺麗な庭石がありますね。視線を少し上げるとハンモックがあります。夕方近くに撮った写真ですので蚕小屋が月夜を放ち始めます。

それでは中に入ってみましょう。

月夜のような灯りが木材の温もりをより一層、醸し出しています。

そして振り返ると

サトー式薪ストーブ600タイプが設置されています。後ろには耐熱対策として銅板を取り付けてあります。
この銅板の選択は岩下さんがされました。存在感がすごいです。
上の写真では側面と前面に耐熱対策がなされおりませんが、薪ストーブを燃やした時、どの範囲がどれぐらいの温度になるかを検証するべく、撮影当時は何も処置をしませんでした。設置後、300度付近で2時間運転させ、15分ごとに周りの温度を測りました。上記写真のままだと床や壁の一部が60~70度近くまで上昇し、時間の経過と共に低温炭化する恐れがありますので、今は暫定的にアルミの板を設置しております。それにより35~40度近くまで温度が下がりました。
側面と前面の耐熱対策となるガードもやはり雰囲気を出したいのでデザインが固まり施工が終わり次第、改めてご紹介したいと思います。

続いて煙突の写真です。

2階まで吹き抜けとなっております。2階まではシングル煙突ですので寝室もとても暖かいです。

そんな2階の写真です。

都会での生活から離れて、絵に描いたような素敵な田舎生活を経験されたい方やとにかく一人で静かな時間を何日も過ごしたいという方は是非ご利用されてみてはいかがでしょうか。

山村テラス
FACEBOOK @sansonterracejp
Air bnb https://www.airbnb.jp/rooms/12629594

オーナーの岩下さんとの出会いは今年の2月でした。その当時から新しい物件にサトー式薪ストーブを導入したいと仰って下さいました。
その新しい物件こそ、今回ご紹介した月夜の蚕小屋だったのです。

煙突工事含め、今回の薪ストーブ設置は岩下さんと佐久穂町地域おこし協力隊の金子さんと私の3名で行いました。
私は板金を加工して薪ストーブを作ることはできても、屋根や天井に穴をあける大工仕事は先代のように今はまだできません。ですので元々、煙突工事に関してはその手のプロにお願いしようと考えておりましたが、岩下さんと話をしてすべてセルフビルドで自分たちの手で空間を創ることになりました。

工事をしている中で地域おこし協力隊の金子さんには大変助けられ本当に脱帽しました。金子さん自身も他の物件でリノベーションを手がけられていると言う事と前職がハウスメーカーで開発や試験をされていたご経験をお持ちですので知識や施工技術がとても豊富です。

台風の影響と難易度が高かったこともあり、竣工予定日をオーバーしてしまいましたが自分達の手で作り上げられたのは感無量です。
すごく大変でしたが、少年3人が秘密基地に薪ストーブを設置している感覚でした。情景は違いますが私の頭の中にはBUMP OF CHICKEN の天体観測がずっと流れていました。

以下、写真集です。

火入れ式です。サトー式の火入れ式はやはり清めの塩と酒が必須です。岩下さんにお祈りをしていただきました。

火入れ直後です。

この3人で設置工事をしました。左から佐久穂町地域おこし協力隊の金子さん、中央が岩下さん、右が私です。

岩下さんと薪ストーブ。

それから数日後

鉄板と銅板で製作した耐熱ガードを納品しました。

鉄板は切断、曲げ、溶接で棚のような形に組み立て、銅板は切断とグラインダーを用いて角の面取りをしました。

鉄板と言ってもいくつか種類がありますが、今回使用した材料はSS400と呼ばれる材料です。400と言う数字は、この材料で保証されなくてはならない最低の引張り強さ(強度)です。

以下は、棚のような形に組み立てた鉄板ガードの写真です。

以下の写真はガード納品をする以前の写真です。

続いて納品後の写真です。

左側には、焚付け用の段ボールの切れ端を置きます。

鉄板の棚に薪を積むことでよりかっこよくなりました。また、これにより、低温炭化も防げます。あと、床に増設した銅板についても同様です。
以前、実施した検証結果を基にどの範囲まで銅板を伸ばすかを決定し、今回の製作に至りました。

鉄板の棚と銅板はオーナーの岩下さんがデザインされました。岩下さんに作成いただいた図面を基に製作しました。本当に岩下さんのセンスの良さに脱帽しました。鉄板をガードの役割以外に、薪を積むことでインテリアとして活用する発想は、恥ずかしながら私にはありませんでした。私からは、鉄板を黒の塗料で塗装するのではなく、自然なグラデーションの色合いを持つが黒皮鉄板を提案させていただきました。

このように、岩下さんと共にモノづくりをするのはとても楽しく、とても勉強になりました。

山村テラスと同じようなデザインで薪ストーブを導入したいなどのご要望はこちらで承ります。どんなことでもお気軽にお問い合わせください。
もちろんお電話でも結構です。

それでは、今日はこの辺で失礼したいと思います。どうもありがとうございました。

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